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赤い塔の家
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「赤い塔の家」(森下雨村少年少女探偵小説コレクション2)
著者:森下雨村
解説:湯浅篤志
判型:新書判 52ページ
価格:700円
刊行:2025年1月
2023年に刊行された「森下雨村少年少女探偵小説コレクション」のシリーズ第2弾!
無言の声が聞こえる。光子のテレパシーを感じる!
幽霊騒ぎの中で能力者に覚醒した純子の活躍を描く大正時代(1918年)の冒険科学小説!!
本巻には、森下雨村の冒険科学小説「赤い塔の家」(『少女の友』大正7年7月~12月号)が収録されている。――赤い塔の家にある、開かずの部屋で起こる幽霊騒ぎがきっかけで、物語が動き始める。『少女の友』に連載されていたので、登場人物の中心はローティーンの一郎や純子、光子の姉妹であり、彼らの行動が、読者の〈恐いもの見たさ〉を煽るものとなっていた。
千里眼やテレパシーなどの超常現象も描かれ、作品を支えるものとしてあった。この時期、つまり大正7(1918)年の小説としては、たいへん珍しい題材だといえるだろう。また物語の舞台である赤い塔の家も、栃木県の中禅寺湖の湖畔にあるという設定になっていた。子供たちが夏休みに出かける避暑地の雰囲気を存分に出している。雨村は、夏という季節の連載を意識して、題材を扱っていた。その赤い塔の家には、大きな秘密が隠されていたのである。はたして彼らは、秘密を解くカギを探すことができるのであろうか?
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