1/1

二重の影

¥800 税込

SOLD OUT

別途送料がかかります。送料を確認する

「二重の影」(森下雨村少年少女探偵小説コレクション1)
著者:森下雨村
解説:湯浅篤志
判型:新書判 70ページ
価格:800円
刊行:2023年9月

本巻には、佐川春風名義「幻の男」(『日本少年』大正13年1月号) と森下雨村名義「二重の影」(『少女倶楽部』大正12年1月号~4月 号)の二作品が収録されている。 「幻の男」は、江戸川乱歩「怪人二十面相」において博物館の館長に 化けるトリックの元ネタになった作品であるといわれている。主人公 の河合茂夫少年は、『日本少年』における雨村の少年探偵シリーズキ ャラクターである。掲載された『日本少年』大正13年1月号は、「少 年努力成功号」という特集であるが、関東大震災後なので、肩の凝ら ない、少年探偵の成功物語を、雨村は描きたかったのだろう。今回、 ようやく復刻することができた。
「二重の影」は、『少女倶楽部』創刊号から四ヶ月間連載された作品 である。創刊号からの掲載なので、力のこもった作品になっている。 ほぼ同時期に、雨村は『少年倶楽部』にも佐川春風名義で「少年探偵 富士夫の冒険」を連載していた。雑誌の読者集団が異なるので、その 書きぶりの違いに注目してほしい。
主人公、澤本美智子の目線にそって描かれた殺人事件は、『少女倶 楽部』の読者達に寄り添い、共感しやすいものなっていた。そこに は、生活に密着しながら、少しでも冒険を夢見る〈少女〉がいたので ある。はたして「二重の影」の「二重」とは、いったい何を意味する のであろうか。

商品をアプリでお気に入り
  • レビュー

    (15)

  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥800 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    同じカテゴリの商品
      その他の商品